近畿国立病院薬剤師会
Society of Kinki National Hospital Pharmacists

施設紹介

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独立行政法人国立病院機構 近畿中央胸部疾患センター
http://www.hosp.go.jp/~kch/

【病院概要】

施設外観近畿中央胸部疾患センターは、大阪市に隣接する堺市(人口83.2万人)の東部に位置し、金岡団地・泉北団地を有する地域にあります。堺市金岡公園・大阪管区警察学校・堺市立長尾中学校等の公園文教施設に囲まれ、東方には金剛生駒連山を望み、西方約4kmには堺・泉北臨海工業地帯が広がっています。また、南方1kmには世界一と言われる前方後円墳の仁徳天皇陵があります。

当センターは呼吸器疾患の高度専門医療施設として位置付けられています。標榜診療科は20診療科、病床数385床(一般325床、結核60床)で、呼吸器疾患分野の診療、臨床研究、教育研修、情報発信の全国的なネットワークに参加しています。また入院患者の約半数が肺がん患者で、2013年の肺がん手術件数約500件、緩和ケア診療加算患者数約600人は共に全国NHOで1位です。

【薬剤部概要】

薬剤部は薬剤部長、副薬剤部長、主任5名(製剤主任、薬務主任、治験主任、調剤主任、試験検査主任)、薬剤師10名、薬剤助手1名の18名で構成されています。また、日本医療薬学会がん専門薬剤師と薬物療法専門薬剤師の研修施設の認定を受けています。

当センターでは平成25年5月から結核病棟を含む7病棟すべてに専任薬剤師を配置し、病棟薬剤業務実施加算の算定を開始しました。月に2回薬剤部内でカンファレンスを開催して、チーム医療(PCT、ICT、NST)専任薬剤師と病棟薬剤師やDI担当薬剤師との情報交換など、薬剤師間の連携強化を図っています。また病棟薬剤業務において、薬剤の適正使用推進の観点から、薬剤師によるバンコマイシン血中濃度の検査代行オーダとB型肝炎ウイルス再活性化対策のための代行検査オーダを行っています。薬剤師が関与することで必要な検査実施率が大幅に向上し、検査結果を踏まえた処方提案を行うことで副作用未然回避に大きく貢献できており、院内で高い評価を得ています。

外来においては平成26年5月から薬剤師外来を開設し、がん患者管理指導料3の算定を開始しました。採血などの検査後、診察までの待ち時間を有効利用して診察前予診を行っています。面談件数は約100件/月で積極的に処方提案(約25件/月)や前述の検査代行オーダも行い、副作用の早期発見や軽減に努めています。

病薬連携にも取り組んでおり、堺市がん病薬連携検討会や堺市医薬連携吸入指導研究会のメンバーとして当院薬剤師が立ち上げから関与し、連携ツールなどを用いた運用を試行的に開始しています。また退院時共同指導にも参加するなど、薬学的管理がシームレスに入院から外来に移行できるよう、保険薬局の薬剤師とのチーム医療の実践を始めています。

治験においては治験請求金額が昨年度は1億円を超え(NHO近畿グループで2位)、治験件数は48件(平成27年8月現在)となっています。また多くの治験を受け入れるために、今年5月から治験支援業務委託企業(SMO)を導入し、外部CRCの活用も始めています。

平成27年6月からは、化学療法のオーダリング化を行いました。従来の紙ベースの運用と比較して、処方入力や確認作業が簡便になり、転記ミスなどの過誤が大幅に減少するなど、業務の効率化や医療安全面で成果が出ています。

来年度は病院建て替え(夏に工事着工)と電子カルテ導入(12月稼働開始)という大きなイベントが2つ予定されています。この大きな波を乗り越えられるように、今後も薬剤部の力を結集して、安全で良質な医療の提供、医療安全対策、医薬品の適正使用推進に努めていきたいと考えております。

スタッフ

(文責:古川 順章)