近畿国立病院薬剤師会
Society of Kinki National Hospital Pharmacists

施設紹介

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独立行政法人国立病院機構 近畿中央呼吸器センター
https://kcmc.hosp.go.jp/

【病院概要】

近畿中央呼吸器センターは、大阪府堺市北区に位置し、国立病院機構の政策医療における呼吸器疾患(結核含む)分野の高度専門医療施設となっています。国立療養所近畿中央病院を前身とし、2018年9月に近畿中央胸部疾患センターから近畿中央呼吸器センターへ名称が変更となり、新病棟がオープンしました。病棟設備が一新したことに加えて緩和ケア病棟を新設し、呼吸器専門施設としての機能を一層充実させています。

近畿中央呼吸器センターの外観
近畿中央呼吸器センターの通路 近畿中央呼吸器センターの病室

堺市は、古代には仁徳天皇陵古墳をはじめとする百舌鳥古墳群が築造され、中世には海外交易の拠点として「自由・自治都市」を形成し、日本の経済・文化の中心地として繁栄してきました。地名は旧摂津国・旧和泉国・旧河内国の三国の「境(さかい)」に発展したまちであることから付いたと言われています。戦後には臨海コンビナートと泉北ニュータウンが造成され、大阪府内で人口・面積ともに大阪市に次いで第2の都市(人口82.5万人)であり、2006年に政令指定都市に移行しました。

  • 病床数:311床(一般271床、結核40床)
  • 主な診療科:内科、呼吸器内科、呼吸器外科、循環器科、心療内科、リハビリテーション科、放射線科、麻酔科、感染症内科、腫瘍内科、緩和ケア内科、病理診断科
  • 基本理念
    1. 地域に根ざした高度な医療を提供します。
    2. 良質な医療とコミュニケーションを実践できる人材を育成します。
    3. 独創的な臨床研究の成果を世界に発信します。

【薬剤部概要】

薬剤部は、薬剤部長、副薬剤部長、主任7名(調剤主任、薬務主任、製剤主任、病棟業務管理主任、治験主任)、薬剤師11名、薬剤助手1名で構成されています。

病棟業務においては、2013年から結核病棟を含む7病棟すべてに専任薬剤師を配置し、病棟薬剤業務実施加算1を算定しています。薬剤部内では月1回カンファレンスを開催して、チーム医療(PCT、ICT、NST)専任薬剤師と各病棟担当薬剤師やDI担当薬剤師との情報交換など、薬剤師間の連携強化を図っています。

外来においては、2014年から薬剤師外来を開設し、採血などの検査後に診察までの待ち時間を有効利用して診察前予診を行い、がん患者指導管理料ハの算定も行っています。面談件数は約55件/月で、積極的に処方提案や検査依頼を行い、副作用の早期発見や軽減に努めています。また、連携充実加算を算定するために、「外来化学療法報告書」を発行し保険薬局との連携、ホームページへのレジメン公開を進めています。

治験においては、受託研究請求金額がNHO近畿グループで2位であり、治験契約件数は47件(2020年10月現在)となっています。治験支援業務委託企業(SMO)を導入していることで、より多くの治験を受け入れており、院内CRCとも連携しながら、治験を含む臨床試験の円滑な実施を支援しています。

今後も薬剤部の力を結集して、地域との連携を発展させながら、安全で良質な医療の提供、医療安全対策、医薬品の適正使用推進に努めていきたいと考えています。

薬剤部 集合写真

(文責:安井 みのり)