施設紹介

https://kobe.hosp.go.jp/
【病院概要】
神戸医療センターは、神戸市の中心地である三宮から市営地下鉄で約20分、須磨ニュータウンの拠点駅である名谷駅からバスで5分ほどの場所に位置しています。名谷駅周辺では、神戸市が進める「リノベーション・神戸」プロジェクトにより大規模な都市開発が進み、2025年3月18日には駅直結の商業施設「tete名谷」がグランドオープンし、神戸名谷エリアの新たな玄関口として、活気あふれる賑わいを見せています。

当院は1918年(大正7年)に神戸市立屯田療養所として開設されて以来、独立行政法人国立病院機構の総合病院として、304床の急性期医療を提供しています。基本理念に「すべての人の立場に立った医療サービスの提供」を掲げ、地域の皆様に寄り添う医療を実践しています。また、がん診療、循環器疾患、精神疾患など、国が定める政策医療を担う専門医療施設として高い医療水準を提供している点が強みです。特に、脊椎変形疾患においてはパイオニア的存在であり、国内でも有数の手術実績を誇ります。また、WHO/UNICEFから「赤ちゃんにやさしい病院(BFH)」に認定されており、母乳育児支援にも積極的に取り組んでいます。診療科は、内科、外科、整形外科、脳神経外科、産科、婦人科、小児科、眼科、耳鼻いんこう科、皮膚科、泌尿器科、リハビリテーション科、放射線科、麻酔科、乳腺外科など、幅広い診療科を有し、地域の医療ニーズに多角的に応えています。
【薬剤部概要】
当院薬剤部は、薬剤部長、副薬剤部長、主任5名(調剤、薬務、製剤、医薬品情報管理、治験)、薬剤師12名(うち育児休業2名)、薬剤助手1名の計20名体制で業務にあたっています。チーム医療として、ICT・NST・褥瘡・DCTへ参画し、治験、ASTにおいては薬剤師が専従として活動しています。
私たちは、薬剤師の専門性を最大限に活かし、患者さんへの安全で質の高い医療提供、そして医師をはじめとする多職種の負担軽減に積極的に取り組んでいます。近年は、以下のような重要な加算取得やシステム導入、取り組みを進めてきました。
2023年1月より周術期薬剤管理加算を取得し、手術を受ける患者さんの薬物治療管理を強化しています。薬剤師が術前から術後まで一貫して介入し、服薬状況やアレルギー歴の確認、休薬指示の徹底、術中・術後薬剤の適正使用推進など、薬学的管理を提供しています。2024年度診療報酬改定で新設されたバイオ後続品使用体制加算も取得しています。高額なバイオ医薬品の医療費適正化と患者さんの経済的負担軽減のため、品質、有効性、安全性が先行品と同等であるバイオ後続品の積極的な導入を進めています。医療DX推進の大きな柱である電子処方箋について、2025年4月より発行を開始できるように、マスターデータの整備等、円滑な運用開始に向けた準備を進めてきました。PBPMについても、院外、院内の両方に積極的に取り組み、医師の負担軽減と薬物治療の質の向上に努めています。
これらの取り組みを通じて、神戸医療センター薬剤部の薬剤師は、チーム医療の重要な一員として、薬物治療に深く関わり、医療の質の向上と効率化に貢献しています。

(文責:海家 亜希子)