施設紹介
https://minamiwakayama.hosp.go.jp/
【沿革】
国立病院機構 南和歌山医療センター(通称:南和)は、昭和12年11月に白浜町に開設され、昭和26年2月に田辺市に移築・改称した国立田辺病院と、昭和14年に軍事保護院所轄傷痍軍人白浜療養所として創立後、昭和25年4月に名称変更となった国立白浜温泉病院が、平成4年7月1日に統合して国立南和歌山病院となり、その後、平成16年4月1日に独立行政法人化により改名して現在に至ります。当センターは、和歌山県の中央部に位置する田辺市の南西部に立地し、和歌山県紀南地域の中核病院として診療にあたっています。
当センターは、平成9年4月に「エイズ拠点病院」、平成10年4月1日付けで「臨床研修指定病院」、平成18年8月24日には「がん診療連携拠点病院」として厚生労働省から指定を受けるとともに、平成22年12月には「肝疾患診療連携拠点病院」、平成24年3月15日付けで「災害拠点病院」、平成25年12月には和歌山県から「認知症疾患医療センター」の指定を受けています。
平成18年には、3次救急体制となる救命救急センターを開設し、救命救急病棟を運用しています。また、24時間体制で重症救急患者を受け入れており、ヘリポートを併設して紀伊半島南半分からも救急搬送を受け入れています。平成22年からは緩和ケア病棟14床を新設するなど、地方の基幹病院として地域医療構想に呼応した医療を担っています。
【理念・診療状況】
当センターでは「思いやりのある医療を実践します」と題し、「あなたの権利を尊重し、あなたを中心としたあなたに適した医療を提供する」ことを基本理念として日々の診療にあたっています。当センターの運営方針としては、和歌山県紀南地域を主たる診療圏としてがん・循環器疾患に対する医療、脳神経外科を主たる対象とする救急医療など高度の総合的診療の実践、各種医療従事者の卒後研修と生涯研修、更に急速に発展しつつある分子遺伝医学を基礎とした臨床研修等幅広い提供と地域医療機関との連携、特色のある診療方針体制、経営改善の向上、臓器提供施設・エイズ拠点病院としての連携強化などを掲げています。当センターが標榜する診療科は、内科系診療科、外科系診療科に加え、救急科、小児科、精神科、皮膚科、産婦人科など26診療科に及び、病棟としては救命救急病棟、緩和ケア病棟を含めた8個病棟を配置、病床数としては急性期一般病床316床となっています。
【薬剤部】
薬剤部においては、基本理念として「薬剤師はチーム医療の一員として、最新の専門的知識に基づいた安全で有効な薬物治療を通じて、質の高い医療の提供を目指し、思いやりのある医療を実践します」を掲げ、薬剤部長、副薬剤部長、主任薬剤師5名、薬剤師10名、薬剤助手3名で業務にあたっています。
当部での最重点業務として、外科系診療科を中心に外来がん化学療法施術患者での医師診察前面談を掲げ、一昨年度より準備を開始して2024年度診療報酬新設時から現在に至るまで全対象患者での指導業務に継続して取組んでおり、患者のみならず医師、看護師から厚い信頼を得て業務にあたっています。また、急性の脳疾患、心疾患といった救急医療にも力点を置いており、和歌山県南部での拠点医療機関としてその任を担っています。
その他の業務においては入院準備センターや周術期管理、病棟業務ではポリファーマシーや退院時での保険薬局との連携など幅広い業務を実践しています。また、各種チーム医療への参画や医師業務のタスクシフトなどの各種業務を拡大・展開しています。
当センターでは、院内各部局の協力の下、個々の薬剤部員が研鑽できる環境を整えており、若手を除く薬剤部員ほぼ全員が各種認定資格を取得しています。
当薬剤部で業務を実施するにあたっては、チームでの行動を主体としており、各部員間の相互理解や相互協力といった関係性はよく、風通しのよい職場環境となっています。薬剤部全部員が一丸となり日々「安全で有効な薬物治療の実践」を通じて「質の高い医療の提供」に邁進しています。
(文責:池上 良一)